日本脳炎 

日本脳炎

日本脳炎は重症の脳炎を起こし、無くなる方もあれば最重度の障害を残す方もある一方、無症状の方もあると言われています。免疫力の低い乳幼児については、やはり心配です。やはり暑い地方が心配ですから、西日本の方では、1歳から接種する県もあります。長崎にいるときは、日本脳炎後遺症の女児を受け持っていました。非常に重度な痙直型四肢麻痺と緊張亢進。関節は拘縮し、度々肺炎を起こしました。意思の表出は難しく、家族ならやり取りが表情や視線でわかりました。夏の間、豚にいるウイルスをアカイエカという蚊が媒介します。だから心配なのは夏、豚がいる地域に近い方々です。ワクチンを打つ時期は、蚊が出回る夏に向けて5,6月などの初夏に打つことが良いとされていました。今ワクチンが無くても慌てずに、供給を待ちましょう。

10年ほど前、日本脳炎ワクチンの3期(中学生)の接種で、呼吸中枢を司る脳幹部に、亜急性散在性脳脊髄炎が合併し、一時的にワクチン接種が中断されました。その後ワクチンの改良が行われ、9歳が最後の接種となりました。

アカイエカは、あの、良く出会う脚が白黒の蚊ではありません。蚊をみて過剰に心配する必要はありません。